朝の散歩男

今日の海はいつも道理だった。まだ潮が満ちていて風が強めなぐらいだ。
ジーンズにTシャツその上に着たパーカという服装では、少し肌寒く。冷たい風が吹いていた。

今日の朝は、やたらとすがすがしく、「朝っていいな。」と思わされた。
朝からすると「朝っていいだろ。最近お前は良く朝に来ているな。そのご褒美だよ。」的な感じなんだろう。

 今日は、いつもの道を外れて、脇道に入ってみた。この辺りに住む人の抜け道だろう、どうせ直ぐ通ったことのある道に出るだろうと推測して入ってみたのだ。入って直ぐ阪神大震災の時に修復されたものなのか比較的綺麗なお寺があり、そこを通り過ぎると人が一人通れる程度の細い道があり、景観を守るために低く作られた住居用のマンションがあり、比較的裕福であろう事を推測される住宅街が広がっていた。

 僕が想像していたよりも遥かに複雑で、綺麗で、裕福なその抜け道は、停滞感と退屈さとルーティンな生活を変えるキッカけを与えてくれたように思う。

 何か新しいことを始めよう。そう前向きにさせてくれる抜け道だった。