散歩男と夜の暗がり #novel short

いつもの公園,辺りは夕暮れ時を終え街灯を過ぎた辺りで影が僕の正面に映る。
その影を襲おうとする影が見えた。

 立ち止まり後ろを振り返る。誰もいない。
「誰だ いるんだろ。 出てこいよ」 と僕は暗がりに向かって言った。



もちろん誰も出て来なかった。 


きっと浜風に揺られた木の枝が影となり映ったのだろう。